溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
だって、人を好きになるってもっと優しい感情が湧くものじゃないのかな。


確かにあの時彼と会話してはじめは優しい人なのかなって気を許しかけたけど、紫音の話題になったら急に別人みたいに怖くなってしまったから。


天堂さんはなにか誤解をしていて紫音を嫌っているだけなのかもしれない。


もしそうだとしたら、ちゃんと話して分かって欲しいな。


紫音がどんな人かってこと。


きっと本当の彼を知ったら嫌ったりなんかしないと思う。


天堂さんのお父様と私のお父様は親友だったと聞いたし、こうして花束を贈ってくれたのは謝罪の意味があるのかも。


さすがにやりすぎたって反省してくれてたりするんだろうか。


もし今度会った時、紫音にきちんと謝ってくれたらいいんだけどな。


こんなこと紫音に言ったら、お嬢様は甘いです、って呆れられてしまいそうだけど。
< 165 / 341 >

この作品をシェア

pagetop