溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
彼をまっすぐに見上げ、意を決して核心にせまった。


「はい、受けてますよ」


間髪入れずに答えが返ってくる。


「え、でも今日いなかったって沢田さんから聞いたよ」


「今日は保健室で一日中寝ていましたから」


「え、どこか体調が悪いの?」


「最近、少し寝不足だったので。でも1日寝たら良くなりました」


「本当に?」


「はい。
沢田が何を言ったかは知りませんが、お嬢様が心配なさることは何もありませんから」


キッパリとそう言った彼は少しも動じていないから、正直に話してくれているように見えた。


けどまだ気がかりがある。


「今日だけじゃなくて最近、時々授業に来ないって沢田さんから聞いたよ」


「まあ、バイトの翌日はサボったりすることもあったかもしれません。
これからは気をつけます」


いつもと変わらない優しい笑顔で、なんでもない事のように言う。

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