溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
「そんなことないよ、私だって……ごめんね、紫音にばかり頼ってしまってた。
でもね、私はずっと会いたかった」
「お嬢様」
目が合うと、どちらからともなく身体を寄せ合った。
だけどすぐ隣から咳払いが聞こえた。
いけない、まだ表彰式の真っ最中。
「お嬢様、少しはご自分の立場を考えてください。
婚約者である坊ちゃんがすぐそばにいるんですから」
「あっ、ごめんなさい……」
すぐ隣の1位の表彰台にいる沢田さんに注意されて、急いで離れた。
はあ、ほんとに私ってダメだ。
紫音に会えたことが嬉しくて、周りが何にも見えなくなってしまってた。
「いいじゃないか、沢田。
感動の再会を果たしたんだから少しくらい浮かれても仕方がない。
こうなることぐらい、僕は初めからわかってたよ」
すると、沢田さんの隣にいた天堂さんがこっちを見ないで憮然とした表情で口を開く。
「公衆の面前でこんな恥をかかされるとは、さすがに思わなかったが」
でもね、私はずっと会いたかった」
「お嬢様」
目が合うと、どちらからともなく身体を寄せ合った。
だけどすぐ隣から咳払いが聞こえた。
いけない、まだ表彰式の真っ最中。
「お嬢様、少しはご自分の立場を考えてください。
婚約者である坊ちゃんがすぐそばにいるんですから」
「あっ、ごめんなさい……」
すぐ隣の1位の表彰台にいる沢田さんに注意されて、急いで離れた。
はあ、ほんとに私ってダメだ。
紫音に会えたことが嬉しくて、周りが何にも見えなくなってしまってた。
「いいじゃないか、沢田。
感動の再会を果たしたんだから少しくらい浮かれても仕方がない。
こうなることぐらい、僕は初めからわかってたよ」
すると、沢田さんの隣にいた天堂さんがこっちを見ないで憮然とした表情で口を開く。
「公衆の面前でこんな恥をかかされるとは、さすがに思わなかったが」