溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
たぶん、晶ちゃんからだろうから後でゆっくりとかけ直そう。


「でも、気になるので出ましょうか」


彼は苦笑いしながら促す。


「そう?じゃあ」


出来ればずっとこうしていたい気がしたけど、しぶしぶ彼の言う通りにした。


彼から目線をはずさずに、スマホを片手で操作した。


ピッ


「若葉ー、お母さんよ、元気?」


「おーい若葉、お父さんだよ、えっ、ええっ!」


「わあっ」


テレビ通話だったみたいで、驚愕する父とばっちり目があってしまい焦った。


紫音にもたれかかりながら電話に出た私はびっくりして、あやうくスマホを落としかけたほど。


「えっ、お父様、お母様。どっどうして?」

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