冴えないモブ先生の正体はS級王子様!?
いくら私を溺愛してたって、
単位は本当に落とされそうだったし、これ以上欠席するわけにはいかなかった。

なんとか教室に戻って席に着く。

「リリ、遅かったね」

「あ、ごめっ…ん…凛子…」

「どした?体調悪い?」

「ううん!平気!」

チャイムが鳴って、凛子が自分の席に戻った。
正直、バレちゃうと思ったからほっとした。

すぐに水瀬先生が教室に入ってきて、私を見て、くちだけでニヤッと笑った気がした。

相変わらず教科書と黒板に向き合う先生。
相変わらず授業なんて聞いてない生徒達。

ひとり、ジッと席に座って熱い体と疼きに堪える私。

お願いっ…早く終わって…。

早く…早く…

触って欲しい………。
< 18 / 30 >

この作品をシェア

pagetop