冴えないモブ先生の正体はS級王子様!?
放課後。
生徒指導室の前で、しばらく立ち尽くしていた。
ドアのサイドにはボードがあって、つまみをスライドさせたら、「使用中」と「空室」の文字が切り替わる。
今は赤色の「使用中」。その下には誰が使用しているか分かるように、「水瀬奏」って書かれたマグネットバーが貼られてる。
名前から受ける印象とは正反対の人だ。
こんなに爽やかで、穏やかなんかじゃない。
さっさと終わらせてさっさと帰ろう。
モブセンと二人っきりなんて絶対にムリだもん!
勢いよくスライド式のドアを開けた、つもりだった。
ガタガタって左右に揺れるドアは、開かない。
「え、もーっ!何よコレ!」
ガタガタ揺らしていたら、内側からガラッとドアが開いた。
そこにはドアに触れたまま私を見下ろすモブセンが立っていた。
「瀬音、なにやってんの」
「なんなんですかこのドア!」
「たてつけが悪くなってんだ」
「教師ならちゃんと直しといてよね」
「はいはい。とりあえず座って」
生徒指導室には会議で使うみたいな長机がひとつとパイプイスが四つ置いてある。
ドアから一番近い右端に座った。
生徒指導室の前で、しばらく立ち尽くしていた。
ドアのサイドにはボードがあって、つまみをスライドさせたら、「使用中」と「空室」の文字が切り替わる。
今は赤色の「使用中」。その下には誰が使用しているか分かるように、「水瀬奏」って書かれたマグネットバーが貼られてる。
名前から受ける印象とは正反対の人だ。
こんなに爽やかで、穏やかなんかじゃない。
さっさと終わらせてさっさと帰ろう。
モブセンと二人っきりなんて絶対にムリだもん!
勢いよくスライド式のドアを開けた、つもりだった。
ガタガタって左右に揺れるドアは、開かない。
「え、もーっ!何よコレ!」
ガタガタ揺らしていたら、内側からガラッとドアが開いた。
そこにはドアに触れたまま私を見下ろすモブセンが立っていた。
「瀬音、なにやってんの」
「なんなんですかこのドア!」
「たてつけが悪くなってんだ」
「教師ならちゃんと直しといてよね」
「はいはい。とりあえず座って」
生徒指導室には会議で使うみたいな長机がひとつとパイプイスが四つ置いてある。
ドアから一番近い右端に座った。