半径3cm未満に(2)
「…せんせ…?」

「大丈夫。日向には、俺らがついてる。
 怖いなって思ったり、助けてほしいって思ったりしてること、俺に話して?」

「…せんせ…。私…。」

日向は俺の胸に頭を押し当てる。

「私…。」

「…日向…。大丈夫。俺がいる。ずっといるから。
 …だから大丈夫。
 今は無理に話そうとしないでも大丈夫。
 日向が落ち着いてから、俺に話して…?」

「…わたし…だいじょ…ぶ…?」

こもった声が、涙と共に日向の声がした。
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