半径3cm未満に(2)
「今日向さん熱があるの。
このまま熱が下がらなかったら自分の病院に診察に来てほしいって言われてて。
この状態が続くと良くないから、なるべく早くって。」
「…嫌」
「嫌じゃない。大丈夫。みつりが診察してくれる。」
「だって」
「日向さん。俺も、みつりも、怖いんだよ…。
日向さんが、まつりみたいになるんじゃないかって」
「私が…?」
赤信号で止まり、先生は私をじっと見た。
「まつりが、どんな思いで亡くなったのか、どんだけ辛い思いをしていたのか、俺には想像できない。
でも、日向さんに似たものを感じるんだよ…。
まつりのこと…俺らは助けてやれなかった…。
ずっと悔やんでるんだよ…。
何もできなかった自分に…気づけなかった自分に…。」
信号が青になり、先生は前を向き、車を走らせる。
「俺、ずっとまつりのこと引きずってて…まつりのこと考えないようにしてたんだけど…日向さんのこと見てたら、俺も向き合わないといけないって思えた。」
「…じゃあ何でーー」
このまま熱が下がらなかったら自分の病院に診察に来てほしいって言われてて。
この状態が続くと良くないから、なるべく早くって。」
「…嫌」
「嫌じゃない。大丈夫。みつりが診察してくれる。」
「だって」
「日向さん。俺も、みつりも、怖いんだよ…。
日向さんが、まつりみたいになるんじゃないかって」
「私が…?」
赤信号で止まり、先生は私をじっと見た。
「まつりが、どんな思いで亡くなったのか、どんだけ辛い思いをしていたのか、俺には想像できない。
でも、日向さんに似たものを感じるんだよ…。
まつりのこと…俺らは助けてやれなかった…。
ずっと悔やんでるんだよ…。
何もできなかった自分に…気づけなかった自分に…。」
信号が青になり、先生は前を向き、車を走らせる。
「俺、ずっとまつりのこと引きずってて…まつりのこと考えないようにしてたんだけど…日向さんのこと見てたら、俺も向き合わないといけないって思えた。」
「…じゃあ何でーー」