半径3cm未満に(2)
先生の言葉ひとつひとつが胸に刺さる。

傷ついた心を抉るように。

先生がそういうつもりじゃないことはわかってる。

私を守るため。

私を支えるため。

でも、私が今まで堪えてきた気持ちをそんな風に扱われる方が今の私にはしんどい。

「私…そんなに先生のこと不安にさせてた?」

「不安ってゆうか…」

先生がまつりさんと境遇が似ている私を重ねてしまうのは仕方がないことかもしれない。


でも、私は私。

私は、まつりさんじゃない。日向恋衣。

「私は大丈夫だから…」
< 148 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop