半径3cm未満に(2)
『はいはい。』
日向の背中からセミをとると、日向はこちらを向いてムスっとした顔でこちらを見ていた。
俺は、そんなことまで知ってる。
素直で、怒るとムスっとした顔で頬をふくらませ、上目遣いでこちらを見ること。
目の前のことに一生懸命になることも、周りのことを気にかけてあげることができることも、俺は知っている。
なのに、何で、何で日向は俺のところへ来てくれない?
どうして穗貴先生と暮らすんだよ。
俺じゃ…だめなのか…。
彼女の寝顔をみればみるほどそう思えてくる。
そのまま、どうしていいのかわからずーー
俺はそっと、日向の首筋をなぞった。
日向の背中からセミをとると、日向はこちらを向いてムスっとした顔でこちらを見ていた。
俺は、そんなことまで知ってる。
素直で、怒るとムスっとした顔で頬をふくらませ、上目遣いでこちらを見ること。
目の前のことに一生懸命になることも、周りのことを気にかけてあげることができることも、俺は知っている。
なのに、何で、何で日向は俺のところへ来てくれない?
どうして穗貴先生と暮らすんだよ。
俺じゃ…だめなのか…。
彼女の寝顔をみればみるほどそう思えてくる。
そのまま、どうしていいのかわからずーー
俺はそっと、日向の首筋をなぞった。