半径3cm未満に(2)
「星川くん、“みつり”の電話番号知ってるよね?
かけてもらってもいい?」

「あ、は、はい」

星川先生は魚島先生にそう言われると耳にスマホをあてて部屋の外に出た。

「日向さん…大丈夫だった?何かあったの?」

先生は私をそっとベッドにねかせてそう言った。

「星川せんせ、いてくれたからっ…はあっ…大丈夫…だったっ…」

先生は私のおでこにあった冷えピタを貼がし、新しいのをつけてくれる。

「そっか。」

先生はそう言い残し、部屋から出たかと思うと、体温計を持ってすぐに戻って来た。
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