半径3cm未満に(2)
「…別に…何も…ないけど…。」

「じゃあ、俺の目見て言って?」

伏し目で答えた私にそう言った魚島先生。

「星川くん、今日は帰ってもらっていい?
また後で連絡するから。」

「…わかりました。でも、ちょっと日向かりますね。」

「え、わたし…?」

すると突然私の手首をひいた星川先生。

「何で?」

初めて、魚島先生の低い声を聞いて思わずおどろいてしまった私。

「俺が日向と話したいからです。じゃ、行こ、日向。」

「はっ…!?え、まっ…っ…!」

「ちょっ一ー日向さーーっ!?」

私はそのまま星川先生にひっぱられて外に出た。

「星川先生…どういう事ですか…?」

「車乗って、何でも話聞くし。」
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