半径3cm未満に(2)
大好きで、遠い。

もう離れてほしくない。

これ以上、離れないで…。

「私のこと…守ってくれて…。
いつも、助けてもらって…。
初めて…人を…信用できてっ…。
私が、先生に話せたのは…先生が、先生だったから…なんだよっ…。」

「恋衣ちゃん…。」 「日向…」

みつりさんと星川先生は真っすぐ私を見つめて、魚島先生はじっと天井を見上げ、鼻をすすった。

初めて、魚島先生の目に涙がたまっているのを見た。

「実はさぁ…。
俺らが中学の時、親が離婚してるんだよねえ…。」

「え…」「離婚…?」

これは、さすがの星川先生も私も知らなくてみつりさんと先生を交互に見た。
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