半径3cm未満に(2)
「…うん。…食欲ないし…でも何口か食べたじゃん」

「じゃあ水持ってこようか?
とりあえず何か胃の中に入れた方がいいし。
あ、スポーツドリンクもあるよ?」

「じゃあ、お水で…。」

「了解。ちょっと待っててね。」

俺はキッチンに行き、日向さんがいつも使ってるコップに水を入れてすぐに部屋に戻る。

「どうぞ」

「あ、ありがと…。」

日向さんは水をゆっくりと飲みはじめた。

俺はベッドに腰かけ、日向さんの様子をじっとうかがってみた。

まつげが長くて、唇はプルプルしてて、指が長くて爪は綺麗。

て、気持ち悪いな俺。
< 75 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop