半径3cm未満に(2)
「…せんせ」

やばい。

もしかして、気づかれたか…?

「何?」

「あの…頭痛くて…。頭痛薬とかって…ある…?」

良かった…気づかれてなかった。

「うん。持ってくるね。」

俺は再び立ち上がって、自分の部屋から頭痛薬を持って来た。

「ごめ…ほんと…ありがと…」

「ううん。もっと頼っていいから。
俺も頼りにしてるしね。」

俺がそう言うと、日向さんは少し口角を上げて俺に笑いかけた。
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