半径3cm未満に(2)
言い方としていることはやけに矛盾していると思いながらポツポツと話した。

「しぇんしぇえと別ぇてから、魚島しぇんしぇえとよくはなしゅようになって…」

私が話し始めると先生の手がはなれた。

「私が、委員長になって、転けそうになったとき助けてもらったり、一緒に印刷したりして…。
保健室が開いてなかったときも助けてくれたんだ…。
それから一緒に住むようになって、たくさん相談したり、たくさん支えてくれたりして…」

言える。

星川先生になら、私の気持ち…。




「好きになったの…魚島先生のこと」




言えた…。

「…。そうなんだ…。」

先生は寂しそうにそう言うと、私の額に手をあてた。

「さっき冷えピタなくなっちゃったから、魚島先生に買って来てもらうように伝えとくね。」
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