半径3cm未満に(2)
「ううん。学校の先生を、一緒に住んでる…。
今は、他の先生がいるんだけど…」

『場所は?どこ?』

「〇〇駅の隣の、コンビニの向かい側の橋の隣の…黒い屋根の家…。」

『…わかった。じゃあね』

電話は、一方的に切られた。

「日向…大丈夫…?」

「せんせ…ど、しよ…。」

すとん、と全身の力が抜けた。

「…と、とりあえず、横になってーー」

ぎゅっ。

私は先生に抱きついた。

「…お母さんけいさつにつれてかれちゃったって…。」
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