邪魔したくないから



誰かを探しているようだけど、きっと花蓮ちゃんだ。



すると、案の定「あ!蓮くーん!」と花蓮ちゃんが蓮の元へ走る。


「アイツほんと嫌い。だいっきらい」



「桃ちゃんっ、聞こえちゃうって」



今にも噴火しそうなほど顔を真っ赤にしておこっている桃ちゃん。



「紗良」



呼ばれた方へ身体を向けると、真後ろには



「れ、れん……どうしたの」



訝しげな顔をした蓮がいた。



朝といいなんなんだ。見せつけにくるなんて、蓮も酷いやつだ。



ふと花蓮ちゃんの方を見ると、私を睨んでるようだった。


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