邪魔したくないから
今の女子高生には、こういうちょっと低気圧な男子が好きみたいで、告白する子も多いよう。
でも、蓮は一回もそれを受け入れたことは無い……らしい。
もし、付き合ってたら、こんな風に私と登校なんて出来ないしね。
「紗良さ……」
「ん?なに?」
「かっこいい、とかさ……あんまり、他の男に言うなよ」
少し頬を赤く染める蓮。
なんなの急に。
「蓮以外に言う男子とかいないんだけどねー」
そういうと、優しく笑ってくれた。
その微笑みにドキッとした。