邪魔したくないから
知ってるよ。
冷たくてクールな男だけど、中を除けばすごく暖かい人なんだって。
小学校一年生からずっと一緒だから、蓮のことは私が誰よりも分かってる。
学校に着いてから、私たちはクラスが違うため、それぞれの教室へ足を運んだ。
「おはようっ!紗良!」
「桃ちゃんおはようっ」
クルックるに巻いた髪の毛を高い位置に結んだ、ツインテール。
普通の人だったら、ただの痛い人にしか見えないけど、桃ちゃんは可愛すぎるから、痛いどころか目の保養にすらなってしまう。
「今日も幼なじみと来たのねー!もう付き合っちゃえ!」
「ええっ、なんでそうなるの!」
ニヤニヤと口角を上げる桃ちゃん。もしや、バレたか。
「好きなんでしょ?蓮くんのこと」