元奴隷の悪役令嬢は完璧お兄様に溺愛される
第三話 幸せになった元奴隷令嬢
良く晴れた日の午後、昼食を摂った後、公爵家の庭園の散策を提案してくれたユリウスに、レインは一も二もなくうなずいた。
最近のユリウスは勉強するときに楽だから、という理由で眼鏡をかけていることが多い。公爵家を継ぐために、本格的に勉強を始めたらしい。
群青の髪をして、切れ長の琥珀色の目が輝くユリウスは、今までレインが見たこともないほど美しい顔をしている。眼鏡をかけると、ユリウスの年齢の割に大人っぽい魅力が増すようで、レインはどきどきしてしまうのだった。
――今日も、お兄様はかっこいい。
お兄様、と呼ぶことに照れと遠慮がなくなることはまだない。
でも、そう呼ぶとユリウスが喜ぶので、レインはなるべくユリウスのことを「お兄様」と呼ぶようにしていた。
日傘をさしてもらい、大きな庭園に出たレインは、その広大な敷地にまず驚いた。そして、そこに植えてある色とりどりの花たちにも。
最近のユリウスは勉強するときに楽だから、という理由で眼鏡をかけていることが多い。公爵家を継ぐために、本格的に勉強を始めたらしい。
群青の髪をして、切れ長の琥珀色の目が輝くユリウスは、今までレインが見たこともないほど美しい顔をしている。眼鏡をかけると、ユリウスの年齢の割に大人っぽい魅力が増すようで、レインはどきどきしてしまうのだった。
――今日も、お兄様はかっこいい。
お兄様、と呼ぶことに照れと遠慮がなくなることはまだない。
でも、そう呼ぶとユリウスが喜ぶので、レインはなるべくユリウスのことを「お兄様」と呼ぶようにしていた。
日傘をさしてもらい、大きな庭園に出たレインは、その広大な敷地にまず驚いた。そして、そこに植えてある色とりどりの花たちにも。