【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
「でも声抑えないと、瑛麻ちゃんが起きる」
そうだ……。
瑛麻ちゃんがすぐそこで寝てるんだった。
「愛してる」
首筋をつーっと舐められ、そして軽く吸われる。
「んんっ」
声が漏れてしまって、慌てて口を押さえ、ふるふると首を横に振る。
だめっ……、瑛麻ちゃんが起きちゃう……。
瑛麻ちゃんがすぐそこにいるのに、藍くんは全然手加減してくれないし容赦がない。
むしろこの状況を楽しんでさえいるような気がする。
「あ……愛してる」
ぼーっとした意識の中、やっとのことでそう返すと。
「由瑠、愛してる」
なんでかとても切実なものに聞こえたけど、それはきっと幻覚。
アルコールのせいだ。