【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
するとその時。
「藍の浴衣? うちらで着せたんだよ~」
藍くんの背後から、浴衣を纏った3人の女子が現れた。
とても美人でキラキラしている人たち。
その人たちを、高校で見かけたことがある。
たしか、藍くんと同じ1個上の3年生だったはず。
「賭けダーツで負けた藍に、今日一日モデルしてもらってんの。で、今は3対1のデート中」
先輩のひとりが、藍くんの腕に腕を絡めた。
「デートじゃねぇから」
「えー、なにケチくさいこと言ってんの」
「前はいくらでもデートしてくれたじゃん。最近の藍、付き合い悪いんだから」