【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
「ずっと思ってたけど、うなじえろいね、由瑠ちゃん」
「なっ、ぁ……」
無防備になったうなじに、唇で下から上へなぞるようにして触れてくる藍くん。
ぞくぞくっと痺れるように疼く背筋。
「俺に発情してよ、由瑠」
「っ……」
首筋へのキスの狭間に掠れた声がわたしの名を呼ぶだけで、どくんと心臓が重い音をたてる。
言われなくたって、私の身体は藍くんに触れられ、とっくに発情していた。
唇が触れた場所から熱が広がっていくように、だんだん身体が火照ってきた。
口から熱い吐息がもれる。
「はぁ……あつ、い……」
「それ、すげぇそそる」
藍くんは首筋を攻めながら、器用にわたしの浴衣を肩から下ろす。
浴衣だから抵抗もなく簡単に、はらりとはだけてしまう。
はだけて露わになった肩にも、藍くんは顔を埋め、キスを降らせていく。