【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
熱に浮かされた藍くんの本心
翌週の月曜、予想外のことが起きた。
いつもどおり制服を身に纏い、長い髪を緩く巻き編み込みを作り、教科書の入ったスクールバッグを持ち、ローファーを履く。
今日も、普段と同じような日を過ごすのだと思っていた。
でもわたしが家を出ると、いつもと違う光景がそこに待っていた。
「おっはよ、小鳥ちゃん」
なぜかそこに色付きメガネをかけた見たことのない男の子が立っていた。
肩あたりまでの髪をひとつに結い、今時のイケメンという印象の彼。
知り合いではない、と思う。
こんなに派手な人なら、さすがのわたしでもきっと忘れないはず。