【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
「か、感じて、る……っぁ」
降参するように、切れ切れの呼吸の狭間で声を絞り出す。
すると不意に藍くんがわたしの肩に顔を埋めてきた。
そして熱のこもった吐息と共に、掠れた声を吐き出す。
「でもそれは、本能でしかない。身体が発情してるからだ……。あいつに触れられればお前の身体は同じように反応して喜ぶんだろ……」
「え……?」
思いがけない言葉に、わたしは声を詰まらせる。
なんで……。なんでそんなこと言うの、藍くん……。
そんな突き放すようなこと言わないで。
これは"特別体質"で発情しているからなんかじゃない。
きっと……。