【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

願うのは藍くんの幸せだけだから

「ひゃああ……、ほっぺた落ちそう……」


ルビー色のいちごがずらりと並び、生クリームの純白を彩っている。

顔の２倍はある巨大なパックに入ったショートケーキを頬張り、わたしは頬を押さえた。


「ふふ、中町さんはおいしそうに食べるね」


そして隣に座るのは神崎くん。


「そ、そうかな……」


大きな口を開けてまた一口パフェを頬張ろうとしていたわたしは、咄嗟にその手を下ろした。


そんなにがっついてしまっていただろうか。

推しの前で恥ずかしい……！