【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

けど、そんな時。

中3の春、桜の木の下で俺は由瑠に出会った。


『あ、ピアス落とした』


休みの日。

仲間たちと並木道を歩いていた俺は、ふと右耳のピアスがなくなっていることに気づいた。


家を出る時に間違いなくピアスを着けたのを覚えているから、どこかで落としたに違いない。


緩んできていたし、今日はフードを被っていたから、ぶつかって落ちてしまったのだろう。
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