【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

「藍くん……」


涙の溜まった瞳で振り返れば。


「由瑠、大好きだよ」


あまりに綺麗に微笑む藍くんがそこにいた。


わたしを見つめる瞳には、優しさと、熱と、それから見間違いでなければ愛おしさが滲んでいて。


ああ、藍くんがわたしだけを見つめてくれている。

藍くんの綺麗な瞳をわたしがひとりじめしている。


そう思うと、無性に胸の奥が熱くなって。
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