【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

「由瑠の弱いところ当てようか」


耳元で囁かれ、びくっと揺れる。

それは緊張からか、あるいはそれとも……。


藍くんは耳たぶを柔く噛んできた。


「……っ」


息が詰まりそうになる。


ふっと息を吹きかけたり、輪郭を舌でなぞられたり。

けれどその間にも、素肌を愛撫する手つきは止まらない。


太ももの間に指が侵入してきた。

じっくり焦らしながら輪郭をなぞられる。


強引に攻めたり、焦らすように緩めたり。

わたしを嘲笑うかのような甘く意地悪な刺激で、翻弄していく。


身も心にキャパオーバーなのにぎりぎりもどかしくてつらい、じれったい刺激に、わたしは唇を噛んで耐えることしかできなくて。
< 266 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop