【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
藍くんの隣にいるということ




藍くんの番になって、もうすぐ1ヶ月。


幸せでいっぱいの毎日、なのだけれど。


ひとつだけ、自分の中でわだかまっていることがあった。


それは、藍くんがわたしに触れてくる時に意図的にセーブしているということ。


きっと……というか絶対に原因はわたしだ。

付き合って初日、わたしは藍くんに触れられている中でのぼせて気を失っちゃったせい。


あれから藍くんはキスしてくれることもあるけど、触れるだけ。

スキンシップはめっきり減った。

むしろ、付き合う前の方が触れ合う時間が多かった。


きっと藍くんはわたしのことを気遣ってくれているのだと思う。


だって藍くんは『めちゃくちゃにしたいと思ってる』と言ったんだ。


……わたしは、藍くんにならなにをされてもいいと思ってるのに。


でもそれを正直に口にする勇気なんてわたしにはなくて。
< 268 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop