【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

触れられたことも、ましてやキスされたことなんてなかった場所に甘い刺激が落ちてきて、鼻にかかった甘い声が漏れた。

反射的にびくっと腰が揺れてしまう。

けれど藍くんはそんな反応を知ってか知らずか、胸元や鎖骨に次々と唇で触れていく。


唇でキスしたりちゅっと吸ったり、舌をつーっと這わせたり。

熱が移動し、藍くんに触れられていると実感する度に息が詰まる。

身体がどんどん藍くんに染まっていく。

本当はベッドに隠れた時にはすでに、発情してしまったなんて、口が裂けても言えない。


「由瑠の肌、甘くて柔らかくてうっかり溺れそうになる」


降り注ぐキスの合間に放たれた低く掠れた声が、耳朶を打つ。


「っはぁ、ぁ……」


息がだんだん荒くなっていく。


快感の波に溺れていく。


……もう、限界っ。
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