【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
流星くんの言葉に、藍くんがこちらを見て視線を合わせてくる。
「ああ、仲いいよな、由瑠」
発情を誘発するように、露わになった太ももをつーっとなぞっていく藍くんの足先。
だめっ、普通を装わなきゃいけないのに……っ。
「……うっ、ん……っ」
上擦った声が思わずもれてしまった、その時。
ガタッと立ち上がった藍くんが、突然わたしの手首を掴んできた。
「由瑠、具合が悪そうだな。ちょっと風に当たりに行くか」
「え?」
「ゆるるん、大丈夫!?」
状況についていけていない瑛麻ちゃんと流星くんを置いて、なかば強引にわたしの腕を引くと食堂を出る藍くん。
そして1階の端にある空き教室に入ると、ドアを乱暴に閉めた。