【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない




「お疲れさまでしたー」


3時間半のバイトが終わり、他の社員さんたちに挨拶をしてスーパーの裏口から外に出る。


時刻は20時。

あたりはすっかり闇が支配していた。


身体の怠さはまだ続いていて、バイト中は少ししんどかった。

身体が弱っているせいか、思い出さないように蓋を閉じていたはずの記憶まで思い出してしまったし。


明日も放課後にバイトがあるけれど、休むことはできない。

学費免除とはいえ、スーパーでのバイト収入だけでは今の生活もかつかつだ。

少しでも働いて、少しでも稼がないと。


今日は早く寝て明日に備えなきゃ……。


いつの間にか落ちていた肩に力を入れ直し、歩む足取りをほんのわずか速める。
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