【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

と、わたしは腕を引かれ、路地裏に連れ込まれていた。


「な……」

「由瑠」


藍くんの艶を帯びた声が耳朶を打つ。

どくんっと反応する鼓動。


「言ったよな、この前もスカートの丈が短すぎだって」


わたしを路地裏の壁際に押しやり、藍くんが追及の眼差しをわたしに向ける。


「でもまわりのみんなもこれくらいだし……」

「まわりの女がどうだろうとどーでもいい。由瑠の足が出過ぎなのが問題なんだよ。この丈の短さは刺激強すぎ。目の毒」


刺激が強いって、どういうことだろう……。

もしかして、この姿、見苦しいとか……っ?
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