【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
「じゃ」
ぐるぐる考え込んでいると、藍くんの手が伸びてきて、ジャケットの下に滑り込み、わたしの腰にまわった。
そしてくるくると折ったスカートのウエストを下ろしていく。
腰に触れた指に、思わず反応して声が漏れた。
「ひゃ……っ」
「ゆーる、声我慢して」
うう、これ以上はなんだか危険な気がする……っ。
わずかに残っていた理性と羞恥心で、藍くんの胸元を押し返し――、
「だっ、だめーっ!」
路地裏に、わたしの声が響き渡ったのだった。