The previous night of the world revolution~F.D.~
「あの」ルレイア・ティシェリーが。

『青薔薇連合会』の幹部、ルティス帝国の死神が。

裏社会から足を洗い、再び表社会で…光の当たる世界で生きていくなんて。

ましてや、大好きな相棒であるルルシーと別れ。

表社会の、別の女と結婚するなんて。

この話を他の人が…例えば、箱庭帝国のルアリスや、シェルドニア王国のアシミムやルシードや。

帝国自警団のブロテや、『ブルーローズ・ユニオン』のセルテリシア辺りが聞いたら。

きっと、信じられなくて腰を抜かすことだろう。

俺だって信じられないくらいですからね。

でも、これは紛れもない事実。

俺は今日、『青薔薇連合会』を辞めて、貴族として、表社会の女性と結婚するのだ。

俺も、ルルシーも、『青薔薇連合会』の他の皆も、このことは承知の上。

…で、何でそんなことになったのか?という経緯の説明を、当然求められるものと思うのだが。

それを説明すると、これがまた非常に長くなってしまうんですよね。

全てのきっかけとなったのは、意外な人物から…。

『青薔薇連合会』と取引する武器商人、地下組織『オプスキュリテ』の頭目、ジュリスさんからの連絡にあった。
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