The previous night of the world revolution～F.D.～

「成程、香水専門店か…。貴族や小金持ちほど、見栄の為に高い香水をつけたがるからね。そういう相手に金を吐き出させる良いアイデアだね」

アイズは、実にマフィアの幹部らしい考えである。

俺以上の策略家ですからね、アイズは。

まぁ、俺はそこまで考えてる訳じゃないですよ。

ただ、自分の好きなことを金にしようって思ってるだけです。

「ルレイアの香水ブランド…！さすがルレイア、格好良い…！」

目をキラキラさせるシュノさん。

香水が完成したら、シュノさんにもプレゼントしますからね。

「香水ってアレだろ？良い匂いすんだろ？ポテチの匂いとかある？」

「ポテチはありませんけど、グルマンノートの甘いお菓子のような香りの香水も作る予定ですよ」

「マジ？アリューシャそれ欲しい！」

ふふふ。そうでしょうそうでしょう？

「ルレイア先輩の作る香水ブランドか…。やはり、オリエンタルノートが中心なのか？」

「勿論、そのつもりです」

先程アリューシャが欲しいと言っていた、グルマンノートの香水や。

一般的なフローラル系や、シトラス系の香水も販売するつもりではいるが。

メイン商品となるのは、俺が普段付けているような、フェロモン増し増しのオリエンタル系の香水の予定だ。

そりゃあもう、嗅ぐだけでクラっとするような、強烈な香りをお届け。

「良いですね。実に興味があります…。メンズ向けの商品もあるんですよね？」

「当然です。ルーチェス、あなたにも監修を頼んで良いですか？」

「喜んで」

ルーチェスは、俺の頼れる弟子であると同時に。

生まれつき王族として、ハイブランドの香水の香りを嗜んでいる。

そんなルーチェスに意見とアイデアを出してもらったら、きっと良い香水が作れることだろう。

「早速、調香師の資格を持っている俺のハーレム会員に、香水のサンプルを作らせたんです。皆さん、ちょっと匂いを嗅いで感想を聞かせてもらえませんか？」

「そういうことなら、力になるわ。ルレイア」

「おう。嗅ぐだけで良いならアリューシャにも出来るぞ！」

ありがとうございます。

じゃあ、早速。

俺は、香水の香りを嗅ぐ時に使うムエット紙を皆に配り。

まず一つ目のサンプルを取り出した。

うーん。早速素敵な香りが立ち昇る。