The previous night of the world revolution~F.D.~
「じゃあ、次は三つ目です。どうぞ」

「まだやるのかよ…」

あと20本くらいあるので。皆さん付き合ってくださいね。

「どうですか、ルルシー」

「うーん…。やっぱり違いがよく分からない…けど、さっきまでの二つより甘いような…」

ほほう。

「私、この匂い好きだわ。ルレイアらしくて素敵な香りね」

「鼻曲がるわー!ポテチの匂い嗅ぎてぇ」

シュノさん、アリューシャがそれぞれ感想を述べた。

ありがとうございます。

「伸びやかで上品な香りだね。さっきの二つと違って、重厚感がある」

「さながら、高級娼婦が身にまとう香りと言ったところか。小娘には荷が重い香りだな」

「個人的には、もう少し野性味がある方が好きですけど…これはこれで好みですよ、官能的な気分にさせられます」

アイズとルリシヤ、ルーチェスがそれぞれ感想を述べた。

ありがとうございます。

非常に参考になる意見ですね。

「それでは、次はこちらをどうぞ」

「いい加減、鼻が麻痺してきたんだが…」

「まぁまぁ、そう言わず。これも自信作なんですよ?どうです?」

「…ルレイアの匂いって感じだな…」

とのこと。

俺の香水って元々、かなり特徴的ですからね。

常に俺の隣にいて、無意識にその香りを嗅ぎ続けてきたルルシーは、既に鼻の感覚が麻痺してるのかも。

うーん。たまには別系統の香水もつけるべきですかね?

でも俺、爽やかな香りもフローラルな香りも嫌いなんですよね。

男らしさを感じる、妖艶でエキゾチックなオリエンタルノートの香り。

これがルレイア・ティシェリーですよ。そうでしょう?

他の香りなんか身につけてたら、ご先祖様に申し訳が立たない。

「シュノさんとアリューシャは?どうですか」

「うん。ルレイアの香りって感じがするわ。素敵な香りだと思うわ」

「鼻破壊系の香水だな」

とのこと。

「アイズ。ルリシヤとルーチェスは?感想のほどは」

「より妖艶で、それでいて上品に、ゴージャスな香り…という印象だね。一度嗅いだら忘れられそうにない」

「ミステリアスでエキゾチック。オリエンタルノートの典型、という香りだな」

「僕は好みですよ。セカイさんがこの香りをつけてたら、多分一晩寝かせません」

とのこと。

成程、ありがとうございます。

「皆さん、忌憚なき意見をありがとうございます」

「…アイズとルリシヤの語彙力の豊富さと比べて、俺を含めた他四人のボキャブラリーの貧弱さが際立ってるな」

ルルシーが、ボソッと呟いた。

まぁまぁ。皆さんそれぞれの言葉で率直な意見を聞かせてくれて、俺は嬉しいですよ。

とても参考になります。
< 18 / 522 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop