The previous night of the world revolution~F.D.~
「…本当にお友達ですの?」

「もう、マリーフィアさんったら…」

しつこいぞ畜生が。

俺がルルシーに会いに行こうとするのに、文句をつけようとは。

内心、首捩じ切ってやろうかと思いながら、俺は笑顔を浮かべる。

「大丈夫ですよ。日が暮れるまでには戻ります。勿論、お土産を持ってね」

ケーキとプリン一個ずつな。

「…分かりましたわ。じゃあ…ちゃんと帰ってきてくださいませね」

「はい、分かりました」

「それと…帰ってきたら、わたくしと音楽鑑賞、してくださいますか?」

「勿論ですよ。待っててください」

「…えぇ。じゃあ、行ってらっしゃいませ」

ようやく、マリーフィアのお許しが出た。

ちっ。婿養子の分際だと、ちょっと出歩くだけでもこれだよ。

俺は独占欲の強さで有名ですが、独占欲の強い女は大嫌いですね。
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