The previous night of the world revolution~F.D.~
「…あんたも来たのか」
ジュリスさんは、俺の隣にいるルルシーに視線を移した。
呼び出しを受けたのは俺だけで、ルルシーに声はかかっていなかった。
まるで邪魔だと言わんばかりじゃないですか。失礼な。
「俺がルレイアに頼み込んだんだ。ルレイアは悪くない」
すかさず、ルルシーが俺を庇うようにそう言った。
そう。ルルシーのいつものアレが炸裂したんですよ。
「お前が行くなら、俺も行く」っていうアレがね。
今日ルルシーが一緒に来たのは、それが理由だ。
「俺が邪魔なら、俺のことは置き物くらいに思ってくれて良い。口は出さないから」
「いや、そうじゃない。別にあんたがいても構わねぇよ」
とのこと。
それは良かった。ルルシーが置き物になっちゃったら、俺が寂しいですからね。
「それより、早いところ本題に入らせてもらうぞ。…俺としても、あんたらと会って話すのは、氷の上を歩いてるようなもんだからな」
そう言われるのは心外ですね。
「大通りのど真ん中を歩いてる気分で、安心してくれて良いですよ」
「…暴走機関車にそう言われても、全然安心出来ないだろ」
ちょっとルルシー。何言ってるんですか。
俺がいつ暴走したって言うんですか。ねぇ?
ちょっとやんちゃしただけじゃないですか。
…まぁ良い。ジュリスさんもじれったそうにしていることだし。
さっさと本題に入るか。
「…それで?メール、読みましたけど。あれってどういうことなんです?何かの隠喩ですか?」
昨日、ジュリスさんから届いたメール。
内容は、実にシンプルだった。
「『ローズ・ブルーダイヤ』について、話したいことがある」これだけ。
あとは、この場所の住所と日時が記されていただけたま。
「いいや、言葉通りの意味だ」
「そうですか。じゃあ詳しく聞きましょう」
「これが、俺の手元に流れてきた」
と言って、ジュリスさんは手のひらサイズの、小さなジュエリーボックスをテーブルの上に置いた。
…これは…。
「何だ…?」
ルルシーが、眉をひそめながらそのジュエリーボックスを見つめた。
「ジュリスさん、それは?」
「これが、『ローズ・ブルーダイヤ』なんだそうだ」
「…!何だって…?」
淡々と語るジュリスさんに、ルルシーは驚きを隠せないようだったが。
俺はある程度、こうなることを予想していたので驚きはしなかった。
ジュリスさんがわざわざ呼びつけてくるんだから、このくらいは想定内ですよ。
「ジュリスさん。あなたはその箱の中身を確認したんですか?」
「いいや、残念ながら見てない。…見られるはずもないからな」
「でしょうね」
これも想定内。
まぁ、大方そんなことだろうと思いました。
ジュリスさんは、俺の隣にいるルルシーに視線を移した。
呼び出しを受けたのは俺だけで、ルルシーに声はかかっていなかった。
まるで邪魔だと言わんばかりじゃないですか。失礼な。
「俺がルレイアに頼み込んだんだ。ルレイアは悪くない」
すかさず、ルルシーが俺を庇うようにそう言った。
そう。ルルシーのいつものアレが炸裂したんですよ。
「お前が行くなら、俺も行く」っていうアレがね。
今日ルルシーが一緒に来たのは、それが理由だ。
「俺が邪魔なら、俺のことは置き物くらいに思ってくれて良い。口は出さないから」
「いや、そうじゃない。別にあんたがいても構わねぇよ」
とのこと。
それは良かった。ルルシーが置き物になっちゃったら、俺が寂しいですからね。
「それより、早いところ本題に入らせてもらうぞ。…俺としても、あんたらと会って話すのは、氷の上を歩いてるようなもんだからな」
そう言われるのは心外ですね。
「大通りのど真ん中を歩いてる気分で、安心してくれて良いですよ」
「…暴走機関車にそう言われても、全然安心出来ないだろ」
ちょっとルルシー。何言ってるんですか。
俺がいつ暴走したって言うんですか。ねぇ?
ちょっとやんちゃしただけじゃないですか。
…まぁ良い。ジュリスさんもじれったそうにしていることだし。
さっさと本題に入るか。
「…それで?メール、読みましたけど。あれってどういうことなんです?何かの隠喩ですか?」
昨日、ジュリスさんから届いたメール。
内容は、実にシンプルだった。
「『ローズ・ブルーダイヤ』について、話したいことがある」これだけ。
あとは、この場所の住所と日時が記されていただけたま。
「いいや、言葉通りの意味だ」
「そうですか。じゃあ詳しく聞きましょう」
「これが、俺の手元に流れてきた」
と言って、ジュリスさんは手のひらサイズの、小さなジュエリーボックスをテーブルの上に置いた。
…これは…。
「何だ…?」
ルルシーが、眉をひそめながらそのジュエリーボックスを見つめた。
「ジュリスさん、それは?」
「これが、『ローズ・ブルーダイヤ』なんだそうだ」
「…!何だって…?」
淡々と語るジュリスさんに、ルルシーは驚きを隠せないようだったが。
俺はある程度、こうなることを予想していたので驚きはしなかった。
ジュリスさんがわざわざ呼びつけてくるんだから、このくらいは想定内ですよ。
「ジュリスさん。あなたはその箱の中身を確認したんですか?」
「いいや、残念ながら見てない。…見られるはずもないからな」
「でしょうね」
これも想定内。
まぁ、大方そんなことだろうと思いました。