The previous night of the world revolution~F.D.~
第二部1章
ーーーーー…帝国騎士団に、「その」第一報が入ってきたのは。

ルティス帝国帝都が一面銀世界に染まった、翌日の夜明けのことだった。





…ここ最近の俺は、我ながら精彩を欠いている。その自覚がある。

理由は明白である。

先日、ルレイアに退職届を出されてしまったからだ。

…あのまま、ずっと帝国騎士団に居てくれて良かったんだけどな…。

まぁ、一部の帝国騎士からは。

先日の「避難訓練」がトラウマと化して、未だに悪夢を見るとの声があがっていたが。

「…はー…」

もう夜明けが近いというのに、まだ寝付けない。

俺は、壁にかけてあるハンガーをじっと見つめた。

そこには、先日の帝国騎士団記念イベントで着用した、ルレイアデザインの黒い帝国騎士の制服がかかっていた。

…あれ、格好良いよなぁ…。

さすがルレイアのデザインだ。

そうだ。あれを着たら、ルレイアパワーで安眠出来るかもしれない。

俺は早速、通常の白い制服を脱いで、黒制服に着替えた。

おぉ。さすが。やっぱり格好良い。

帝国騎士団の制服は、やはりこちらに正式変更すべきかもしれない。

団長権限で、制服変更をゴリ押そうか。

と、真剣に考えていたその時だった。





「オルタンス団長…!大変で、…え?」

「ん?どうした?」

部下の一人が、慌てて部屋に飛び込んできた。






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