The previous night of the world revolution~F.D.~
第二部2章
ーーーーー…心底腹の立つ、事情聴取が終わった後。
牢屋にぶち込まれることもなく、俺とルルシーはあっさりと解放された。
当然である。
あくまで任意聴取として連れてこられたのであって、俺が犯人であると確信している訳じゃない。
あるいは、俺が犯人ではないと信じ切っているオルタンスが、便宜を図ったのかもしれないが…。
…そんなことはどうでも良い。
今はただ、ルルシーに隣にいて欲しかった。
そのルルシーは、帝国騎士団から解放されるなり、急いで駆け寄ってきた。
「ルレイア…!大丈夫か?」
その血相を変えた表情から、今やルルシーも、事件のことを聞いたのだろうとすぐ分かった。
「…えぇ。まぁ…正直、あんまり大丈夫ではないですね」
「…!」
正直にそう告げると、ルルシーは目の色を変えた。
「やっぱり、あいつら…!ルレイアに、余計なことを…」
ルルシーは、血が滲むほど両手の拳を強く握り締めた。
あぁ、いえ、そんなに怒らずとも。
今、ルルシーと会ったから…ちょっと、気持ち落ち着いてきましたよ。
凄いですね、ルルシーの鎮静効果。
どんなに良い香りのアロマオイルより、どんなにふかふかの毛布より、ルルシーの顔を見るとホッとする。
「…大丈夫ですよ。今ルルシーの顔を見たので落ち着きました」
「嘘つけ。今大丈夫じゃないって言っただろ」
いや、まぁ、言いましたけど。
「だからって、ここで怒りを爆発させても仕方ないので。とりあえず帰りましょう」
「お前にそんな冷静な言葉をかけられるとは…。いつもとは立場が逆じゃないか」
え?何ですかその言い方。
俺はいつだって冷静沈着ですよ。失礼な。
「…分かった。一緒に『青薔薇連合会』に帰ろう。…帰って、人生ゲームの続きでもしようぜ」
そういえば、来る前にやってましたね。人生ゲーム。
職業ヒーローやってたんだった。
人生ゲームではヒーローなのに、リアルでは殺人事件の容疑者って、何だか皮肉を感じますね。
「えぇ、帰りましょう…。でも、帰る前に…何か飲み物買って帰りましょう」
「は?飲み物?」
「頭使った後だから、何か甘い飲み物、欲しくありません?」
折角、こんな寒い中外に出てきたのに。
このまま帰るなんて、ただただ徒労なだけじゃないですか。
それは癪なので、飲み物でも飲みながら、ルルシーとイチャイチャしながら帰りたい。
あとはまぁ…気持ちを落ち着ける為にね。
「…分かった。良いよ」
そこのところ、ルルシーも察してくれたようだった。
ありがとうございます。
牢屋にぶち込まれることもなく、俺とルルシーはあっさりと解放された。
当然である。
あくまで任意聴取として連れてこられたのであって、俺が犯人であると確信している訳じゃない。
あるいは、俺が犯人ではないと信じ切っているオルタンスが、便宜を図ったのかもしれないが…。
…そんなことはどうでも良い。
今はただ、ルルシーに隣にいて欲しかった。
そのルルシーは、帝国騎士団から解放されるなり、急いで駆け寄ってきた。
「ルレイア…!大丈夫か?」
その血相を変えた表情から、今やルルシーも、事件のことを聞いたのだろうとすぐ分かった。
「…えぇ。まぁ…正直、あんまり大丈夫ではないですね」
「…!」
正直にそう告げると、ルルシーは目の色を変えた。
「やっぱり、あいつら…!ルレイアに、余計なことを…」
ルルシーは、血が滲むほど両手の拳を強く握り締めた。
あぁ、いえ、そんなに怒らずとも。
今、ルルシーと会ったから…ちょっと、気持ち落ち着いてきましたよ。
凄いですね、ルルシーの鎮静効果。
どんなに良い香りのアロマオイルより、どんなにふかふかの毛布より、ルルシーの顔を見るとホッとする。
「…大丈夫ですよ。今ルルシーの顔を見たので落ち着きました」
「嘘つけ。今大丈夫じゃないって言っただろ」
いや、まぁ、言いましたけど。
「だからって、ここで怒りを爆発させても仕方ないので。とりあえず帰りましょう」
「お前にそんな冷静な言葉をかけられるとは…。いつもとは立場が逆じゃないか」
え?何ですかその言い方。
俺はいつだって冷静沈着ですよ。失礼な。
「…分かった。一緒に『青薔薇連合会』に帰ろう。…帰って、人生ゲームの続きでもしようぜ」
そういえば、来る前にやってましたね。人生ゲーム。
職業ヒーローやってたんだった。
人生ゲームではヒーローなのに、リアルでは殺人事件の容疑者って、何だか皮肉を感じますね。
「えぇ、帰りましょう…。でも、帰る前に…何か飲み物買って帰りましょう」
「は?飲み物?」
「頭使った後だから、何か甘い飲み物、欲しくありません?」
折角、こんな寒い中外に出てきたのに。
このまま帰るなんて、ただただ徒労なだけじゃないですか。
それは癪なので、飲み物でも飲みながら、ルルシーとイチャイチャしながら帰りたい。
あとはまぁ…気持ちを落ち着ける為にね。
「…分かった。良いよ」
そこのところ、ルルシーも察してくれたようだった。
ありがとうございます。