The previous night of the world revolution~F.D.~
カフェで買ったドリンクを飲みながら、俺とルルシーは『青薔薇連合会』に帰還した。

「あっ…!ルレイア、お帰りなさい…!」

「お待ちしてましたよ。二人共」

「無事に戻ってきてくれて何よりだ」

「おめーら!どの面下げて…。…おけぇり!」

「…良かった。安心したよ」

シュノさん、ルーチェス、ルリシヤ、アリューシャ、アイズの順で言った。

仲間達の顔を見ると、途端に肩の荷が下りたような…ホッとした気持ちになりますね。

そして同時に、心配をかけていたことが申し訳なくなる。

「済みません、皆さん。ご心配おかけしました」

「ううん、いいの…。ルレイアの為なら、全然辛くないもの」

シュノさんは、ぎゅっと俺の手を握ってくれた。

いやはや。優しい仲間に恵まれて、俺は幸せですね。

「寒かったでしょう、外。約束通りサムゲタン作っておいたので、一緒に食べましょう」

ルーチェスが、こたつ机の上にほかほか湯気のたつ土鍋をセットした。

わー。良い匂い。

「こたつもほっかほかにしてあらからな!」

「ありがとうございます、アリューシャ」

「…そんな悠長なことしてる場合か、って言いたいところだが…。ルレイアにフラッペ飲まされたせいで、身体の芯から冷え切ってるからな…。まずはあったまろう」

と言って、ルルシーは渋々こたつに入った。

またまたぁ。あれはそう、ほんのちょっとした…冗談じゃないですか。

「そうだね…。こちらとしても、帝国騎士団で何を聞かれたのか、とか…昨夜起きた殺人事件についても、色々話したいことはあるけど…」

と、アイズ。

「まずは、ルレイアとルルシーが無事に戻ってきたことを祝して、皆で美味しいサムゲタンを食べようか」

「…そう来なくっちゃ」

さすが、アイズは分かってますね。

そうそう。世の中、優先順位ってものがありますから。

こんな状況だからこそ、まずは、ホッと一休みする時間が必要ですよ。

面倒な話は、それが終わってからということで。
< 321 / 522 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop