The previous night of the world revolution~F.D.~
翌日から。

俺は帝国自警団の小さな会議室を借りて、ルレイア法律勉強教室を開催した。

生徒はルルシーだけ…と思いきや。

「何であなたまで居るんですか?」

「え?ルルシー卿に誘われて…」

「私も…」

「僕も」

教室には、ルルシーのみならず。

ブロテ、マリアーネ、セルニアの三人も、さも自分も生徒です、みたいな顔で座っていた。

この野郎。ルルシーとドキドキイチャイチャ個人レッスンだと思ってたのに。

「お前と密室で勉強会なんて、嫌な予感しかしないからな」

と、仏頂面のルルシーである。

酷い、ルルシー。俺が何をするって言うんですか。

ちょっとお触りするだけじゃないですか。

全くもう…。仕方ない。

「じゃ、ルルシーだけは甘々で…他の生徒にはスパルタで授業するんで。よろしく」

「おい、生徒を差別するんじゃない」

差別じゃありませんよ。

教師だって人間なんだから、優秀な生徒とそうでもない生徒には、対応に差が出るのは当然でしょう?

…と、いうことで。

「じゃあ早速始めていくんで。…あ、質問に答えられなかったら、ルルシー以外は容赦なくムチで殴るんで、心して答えてくださいね」

「…鬼だ…」

逆に、ルルシーは質問に正解しようと不正解だろうと、強制的にほっぺにちゅーするんでよろしく。

いやぁ、胸が高鳴ってきますね。
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