The previous night of the world revolution~F.D.~
どうやら、ルシードからメールが来たようだ。

早速開いてみると、俺の思った通りの内容だった。

…ふむ。意外と早かったな…。

どうやらシェルドニア王国の女王様は、俺を怒らせたくなくて必死のようだ。

それとも、早く国から追い出したいのか?

「…?どうした、ルレイア。誰からだ?」

「え?あぁ、はい…」

怪訝そうにこちらを見つめるルルシー。

…さて、ルルシーにどう説明したものだろうか。

正直に言っても良いんですけど…。そうしてしまったら、さっきのチラシ…。

「…」

「…?どうしたんだよ。何かあったのか?」

「…いえ、何でもありません」

ルシードからのメールと、さっきのチラシの両者をしばらく、頭の中で天秤にかけ。

やっぱりチラシの方が重かったので、ルシードのメールは後回しにしよう。

よし、そうしよう。

「ただの企業メールでした。何でもありません」

「あ、そうか…」

幸いなことに、ルルシーはそれ以上追及してこなかった。

いやはや。有り難いですね。

これで、さっきまでのにゅふふな妄想が実現されますよ。

「…にゅふふ」

「…おい。いい加減、その気持ち悪い笑い方やめろ」

酷い。未来のフィアンセ相手に。

まぁ良いでしょう。

「アレ」を体験すれば、シャイなルルシーもきっと素直になってくれるに違いない。
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