The previous night of the world revolution～F.D.～

お…追い詰められてる？

「追い詰められて、起死回生の一手に出たというところか。おおかた、行方が分からなくなったルレイアに帰ってきて欲しいんだろう」

は…。

「…何で、誰に追い詰められてるんだ？」

「さぁ？色々考えられるな。身内の帝国自警団か、それとも『青薔薇連合会』か」

『青薔薇連合会』。

確かに有り得るかもしれないな。あいつらも、ルレイアの無罪を証明しようと、水面下で動いてるんだろうし。

ってことは、『青薔薇連合会』が、真犯人に辿り着く手掛かりを得たのか？

それで尻に火がついた真犯人が、ルレイアに国内に戻ってきてもらおうと…。

「虎穴に入らずんば虎児を得ず、って訳か…」

真犯人は危険を晒してまで、ルレイアを誘き寄せようとしている。

…ルレイアと直接対決でもするつもりか？やめとけよ。絶対敵わないぞ。

果たしてルレイアは、この敵の誘いに乗るのか否か…。

…ま、あいつなら、やるべきことは一つだけだろうな。

「またややこしいことになりそうだな…」

「俺としては、ルレイアが無事に戻ってきてくれればそれで良い」

「お前は単純な奴だな…」

誰もがお前みたいに単細胞だったら、話はもっと簡単だったんだけどな。