The previous night of the world revolution~F.D.~
第3章
――――――…マリーフィア・ユール・カミーリアと初めて会った、あのロベリア家の誕生日パーティーから、およそ二週間。

未だに、世間に『ローズ・ブルーダイヤ』紛失のニュースは流れていなかった。

あの貴族の間抜け共は、未だに宝物庫のお宝が消えていることに気づいてないらしい。

もしかして、このまま一生気づかないのでは?

それはそれで平和ですよね。

…という、冗談はさておき。

マリーフィアを落とし、カミーリア家に入り込み、こっそりダイヤを宝物庫に戻すという作戦の、進捗状況はというと。






「さてと…。それじゃあ俺、そろそろマリーフィアとデートに行ってきますね」

と、デートの支度を済ませた俺が、幹部仲間に告げると。

「…すげーな、ルレ公。もうデートにまで発展してんの?」

「さすがルレイア。格好良い…!」

「えぇ。さすが僕の師匠ですね。僕も見習いたいものです」

「…こんな女たらしを見習うな」

アリューシャはドン引きしたように、シュノさんとルーチェスは憧れの眼差しで。

そしてルルシーは、ジトッとこちらを睨んで言った。

いやん。ルルシーのその眼差し…素敵。

< 52 / 522 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop