The previous night of the world revolution~F.D.~
…そういえば。
今ここにいるのは、俺、アリューシャ、シュノ、ルリシヤとルーチェスだけで。
先に出ていったはずの、アイズの姿はない。
…あいつ、何処に行ったんだ?
「おーい、アイ公〜!アリューシャここだぞ〜!」
アリューシャはスコープを覗いたまま、ぶんぶんを手を振っていた。
…何やってんだ?アリューシャは。
「ルリシヤ、ルーチェス…。アイズは何処に行ったんだ?」
「双眼鏡、覗いてみてくださいよ」
え?
ルーチェスにそう言われ、俺はもう一度双眼鏡を目に当てて、結婚式の会場を隈無く凝視した。
すると、ルレイアの他に、もう一人見慣れた顔を見つけた。
…アイズだ。
礼装したアイズが、澄ました顔で他の参列者の横に並んでいる。
嘘だろ。あいつ、何であそこにいるんだ?
「な、何であんなところに…?」
「アイズ総長は、結婚式に招待されてるんですよ。一応、ルレイア師匠の上司っていう設定ですから」
というルーチェスの説明で理解した。
そうか。ルレイア…ルナニアは、アイズの作った芸能事務所に所属する社員で。
アイズは、そんなルナニアの上司に当たる人物。
だから、その関係で結婚式に招待された…そういうことか。
それで、俺達より先に出発したんだな…。アイズのヤツ…。
それならそうと言ってくれよ。
「アイ公〜!おーい!アリューシャだぜ〜!」
アイズに呼びかけながら、手を振るアリューシャ。
どれだけ距離あると思ってるんだよ。聞こえる訳ないだろうが。
しかし、アイズは。
アリューシャの声が聞こえたかのように、くるりとこちらを振り向き。
視線をこちらに向けて、にこりと微笑んだ。
えっ。嘘だろ?
「おっ!アイ公が気づいてくれた。やっほ〜!」
アイズが気づいてくれたことに気を良くして、更に手を振るアリューシャ。
「あ、あいつ…見えてるのか?」
「俺達がここで覗き見、いや、俺達がここで見守っていることは、アイズ先輩も知ってるからな。視線を合わせるのはそう難しいことじゃない」
ルリシヤがそう説明した。
あ、成程…。
覗き見してるのは事実だから、素直にそう言ってもらって構わないぞ。
アイズの奴、余裕だな…。もう少し周りに気をつけてくれよ。
今アイズの周りにいるのは、カミーリア家の結婚式に招待された貴族ばかりだ。
あの、ゴテゴテした派手な服装を見れば分かる。
結婚式の参列者達は、これ見よがしに大粒のダイヤモンドが光るネックレスや指輪を身につけ。
まるで、これから自分が結婚式を上げるかのごとく、思い思いに着飾っている。
…成り金共め。
そんな成り金に囲まれたアイズのことも心配だったけど、俺はそれ以上に、ルレイアのことが心配だった。
…あの貴族連中に囲まれて、ルレイアの心情はいかほどのものだろうか。
ルレイアが今、辛い思いをしてるんじゃないかと思うと。
やっぱりアリューシャに頼んで、周りの奴ら一人残らず射殺して欲しい気分だった。
平気でそんな物騒なことを思いつくのだから、俺が今、どんなにルレイアを心配しているか分かるだろう?
今ここにいるのは、俺、アリューシャ、シュノ、ルリシヤとルーチェスだけで。
先に出ていったはずの、アイズの姿はない。
…あいつ、何処に行ったんだ?
「おーい、アイ公〜!アリューシャここだぞ〜!」
アリューシャはスコープを覗いたまま、ぶんぶんを手を振っていた。
…何やってんだ?アリューシャは。
「ルリシヤ、ルーチェス…。アイズは何処に行ったんだ?」
「双眼鏡、覗いてみてくださいよ」
え?
ルーチェスにそう言われ、俺はもう一度双眼鏡を目に当てて、結婚式の会場を隈無く凝視した。
すると、ルレイアの他に、もう一人見慣れた顔を見つけた。
…アイズだ。
礼装したアイズが、澄ました顔で他の参列者の横に並んでいる。
嘘だろ。あいつ、何であそこにいるんだ?
「な、何であんなところに…?」
「アイズ総長は、結婚式に招待されてるんですよ。一応、ルレイア師匠の上司っていう設定ですから」
というルーチェスの説明で理解した。
そうか。ルレイア…ルナニアは、アイズの作った芸能事務所に所属する社員で。
アイズは、そんなルナニアの上司に当たる人物。
だから、その関係で結婚式に招待された…そういうことか。
それで、俺達より先に出発したんだな…。アイズのヤツ…。
それならそうと言ってくれよ。
「アイ公〜!おーい!アリューシャだぜ〜!」
アイズに呼びかけながら、手を振るアリューシャ。
どれだけ距離あると思ってるんだよ。聞こえる訳ないだろうが。
しかし、アイズは。
アリューシャの声が聞こえたかのように、くるりとこちらを振り向き。
視線をこちらに向けて、にこりと微笑んだ。
えっ。嘘だろ?
「おっ!アイ公が気づいてくれた。やっほ〜!」
アイズが気づいてくれたことに気を良くして、更に手を振るアリューシャ。
「あ、あいつ…見えてるのか?」
「俺達がここで覗き見、いや、俺達がここで見守っていることは、アイズ先輩も知ってるからな。視線を合わせるのはそう難しいことじゃない」
ルリシヤがそう説明した。
あ、成程…。
覗き見してるのは事実だから、素直にそう言ってもらって構わないぞ。
アイズの奴、余裕だな…。もう少し周りに気をつけてくれよ。
今アイズの周りにいるのは、カミーリア家の結婚式に招待された貴族ばかりだ。
あの、ゴテゴテした派手な服装を見れば分かる。
結婚式の参列者達は、これ見よがしに大粒のダイヤモンドが光るネックレスや指輪を身につけ。
まるで、これから自分が結婚式を上げるかのごとく、思い思いに着飾っている。
…成り金共め。
そんな成り金に囲まれたアイズのことも心配だったけど、俺はそれ以上に、ルレイアのことが心配だった。
…あの貴族連中に囲まれて、ルレイアの心情はいかほどのものだろうか。
ルレイアが今、辛い思いをしてるんじゃないかと思うと。
やっぱりアリューシャに頼んで、周りの奴ら一人残らず射殺して欲しい気分だった。
平気でそんな物騒なことを思いつくのだから、俺が今、どんなにルレイアを心配しているか分かるだろう?