お守りします




決められた学校に行き、決められた勉強をして、決められた人と結婚する。



見本のような親の敷いたレールの上に飽き飽きして、我慢の糸が突然切れた。






「願ってこの家に生まれたんじゃない!こんな家、もう出ていくから!」





思うまま父に反抗したら、〝お前は令嬢である自覚もないし、元から令嬢の素質がなかった。出ていきたいなら勝手にしなさい。こちらとしても好都合だ。〟

と、何とも冷たい言葉を投げつけられ、令嬢の素質なんて意味の分からないことも言われた。



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